柿崎:その閉塞感というものを打破して行く方策については何かあるのでしょうか。
ハラカミ:一つの答えとして、作り続けていくことは一つの才能であるということがあると思います。いかに自分が飽き飽きしないでやっていくかという。それは才能だと思うんですけどね。一応、僕も10年ぐらいやってきましたけど、あっという間にいなくなった人もたくさんいますから。5年前すごく普通に売れてた人が、普通にいなかったりするじゃないですか。と思えば20年近く売れ続けている人もいたりして。その辺の差がすごいですよね。やっぱりやり続けることだと思います。お金にならなかったから辞めてしまうという人もいるし、そもそもモチベーションが、お金みたいなところでやっていなければ、続けることができるわけですよ。例えば「このプロジェクトに2千万、3千万かけました。でも回収できませんでした。さようなら」みたいな人がいっぱいいるわけですよ。中心にお金があると続かないだろうなと思います。
柿崎:ハラカミさんが参加してみたいのはどういうイベントだったりフェスだったりしますか。
ハラカミ:似たようなものがないのがいいですね。絶対僕の音楽とかを聞かなかったような人たちに聞いてもらうとかいうのは、やっぱりすごくうれしいですしね。そういう場があれば正直うれしいと思います。長く続いているフェスを見ると、お客さんはみんな、特定のアーティストというよりもそのフェスが好きで行くんですよね。誰が出るかよりもそのフェスが好きだからという。野外の場合だと、泊まって、テントを立ててみたいなことが好きな人が来たりするわけですよ。夜遅くまで音楽が聞けるキャンプという感覚ですよね。それで楽しんで、お金落として行くという。
柿崎:フェスという一つのライフスタイルとしてあるということですかね。ハラカミさんの今後の活動の予定は。
ハラカミ:まあ、ペースを崩さずにやっていきたいということだけですね。どうやり続けて行くかという。それだけですね。飽きたって言って、違う事を始めるは簡単ですからね。
(2008.10.25 柿崎慎也)
- レイ・ハラカミ(電子音楽家)
- 広島生まれ、京都在住。 アナログシングル「rei harakami ep」でデビュー後、独自の清廉さと繊細さが織り成す音楽性が国内外の幅広い層から支持される。'01年の3rdアルバム『red curb』以降、矢野顕子、UA、ショコラ等の作品のプロデュースや、くるり、ナンバーガール、Great3等の楽曲のリミックスを手がけ、'05年には4thアルバム『lust』を発表、大きな話題となる。その他、矢野顕子とのユニットyanokamiとして2枚のアルバムをリリース。Sonar(スペイン)出演をはじめフランス、ドイツでのライブなど海外でも活躍。3/18には未CD化音源、初期のリミックス音源、他アーティストのプロデュース/アレンジ作などレア音源をリマスタリングし、アーカイヴした「あさげ」「ゆうげ」を同時リリース。










